こんにちはリナークのニシザワです。

開発プラットフォーム選びでお悩みのあなたに、今日はAccessとFileMakerの選択について深掘りしていきたいと思います。
今回の記事では、改めてAccess or FileMakerと題して、なぜこの構図になっているのか。そして、本来考えるべきポテンシャルは何か?について、お伝えいたします。

すでにこの記事にたどり着いたあなたなら、なぜFileMakerを選択するのかその理由をご理解いただけることを願っています。

Access vs. FileMaker:開発プラットフォームの選択

最近、YouTubeチャンネル「Accessのすゝめ」を視聴する機会があり、AccessとFileMakerの選択について整理することができました。

この動画を視聴したことで、これらのプラットフォームが提供するユニークな共通点に気づかされました。そして、この動画で解説されている業務システム構築アドバイザーの武井先生がAccessのメリットを解説されていました。

スモールスタートでのシステム構築

Accessを利用することで、 スモールスタートでシステムを開発することができるために、特に小規模な企業は外注に比べてコストを大幅に削減できます。これは初期投資が少なくて済むため、スタートアップにとって理想的な選択肢です。

Microsoft Officeとの連携が容易

Microsoft Officeの一部であるため、ExcelやWordとの統合がスムーズです。これにより、データベース管理が初めてのユーザーでも容易に操作が可能です。

カスタマイズ性の高さ

独自のニーズに合わせたシステムの設計と構築が可能です。企業が特定の要求に応じた機能を開発することができます。

スクラップ&ビルドの容易さ

既存のシステムが市場の要求に応じられなくなった場合、容易に全体を再設計・再構築することができます。これにより、顧客データの迅速な処理と効率的なカスタマーサポートが可能になります。

このカスタマイズ性の高さやスクラップ&ビルドのしやすさは、FileMakerプラットフォームでも提唱さられている点と共通しています。

しかしながら、FileMakerは高度なカスタマイズ性とアジャイル開発の親和性から、より複雑なデータベースニーズや大規模な同時接続を要する環境に適しています。

開発プラットフォームを選ぶ際は、コストやExcelやWordとの統合だけでなく、将来的な拡張性や業務の特性を考慮することが重要です。

Microsoft Accessの限界と対策

Microsoft Accessは多くの小規模ビジネスにとって魅力的な選択肢ですが、私たちの経験上、そのスケーラビリティと拡張性には明確な限界があります。そして、業務システム構築アドバイザーの武井先生も指摘されています。以下に、その主な制約を挙げます。

同時利用の限界

Accessは約5人までの小規模チームでの使用を想定して設計されています。これを超えると、システムのパフォーマンスが低下し、データベースの破損リスクが増加します。

データベース容量の制限

Accessファイルの最大容量は2GBです。これは大量データを扱うビジネスにとって重大な制約となり得ます。

システム更新の配布の難しさ

WindowsベースのAccessでは、システムのアップデートを各ユーザーのPCに個別に配布しなければなりません。これは時間と労力の大きな負担です。

セキュリティの懸念

データベースファイルが意図せずユーザーに露出する可能性があり、安全性が低下します。

これらの問題に対処するため、多くの場合、SQL Serverなどの他のMicrosoftツールと組み合わせることが推奨されますが、上記のすべてが解決しません。そして、前提条件であるAccessとFileMakerという比較から、Access  + SQL ServerやツールとFileMakerに変化していることになります。

私たちも過去のプロジェクトでは、Microsoft AccessとFileMakerの間で大いに悩みました。最終的にはOffice ProfessionalにバンドルされていたMicrosoft Accessを選択したことがありました。これは初期コストの削減と、既存のOffice環境との互換性が決め手でした。

しかし、Accessで開発したシステムは当初はスムーズに機能しましたが、ユーザー数が増加するにつれてその性能の限界が露呈しました。特に同時アクセス数が増えた際のパフォーマンス低下は顕著で、これが業務システム化の成長を妨げる一因となりました。また、WindowsServerにおけるライセンス費用の増加も要因となり、予算と必要なパフォーマンスを検討する必要性が発生しました。

この経験から、スケーラビリティと拡張性を重視するFileMakerへの移行を決意し、長期的な視点でのコストと効率を改善するための一歩を踏み出しました。

FileMaker: 高度なカスタマイズとモビリティの開発プラットフォーム

FileMakerはそのワンソースマルチデバイス対応で、特に動的なビジネス環境において強力な解決策を提供します。FileMakerサーバーとクライアント製品を含む製品群は、組織のニーズに合わせて柔軟に拡張可能です。以下は、FileMakerプラットフォームが如何にして従来の制約を克服しているかの詳細です。

同時利用の拡張性

FileMakerは最大2,000ユーザーの同時接続をサポートし、これにより大規模な組織や複雑なプロジェクトに最適な環境を提供します。この種のスケーラビリティは、急成長している企業や多数の同時アクセスが必要な業務に特に有益です。

データベース容量

最大8TBまでのデータベースサポートにより、FileMakerは広範なデータ集積を容易に処理できます。これは、データ集約型の業務や、長期間にわたるデータ保持が必要な法規制を遵守する企業に理想的です。

システム更新の簡素化

クラウドベース及びサーバーベースのインフラストラクチャを利用することで、FileMakerは全システムの更新を一元的に行うことができます。これにより、システムメンテナンスの手間と時間を大幅に削減し、常に最新の状態を保つことが可能です。

強化されたセキュリティ

業界標準のセキュリティ機能により、FileMakerはデータの暗号化、アクセス管理を強化し、企業のセキュリティポリシーに対応します。これにより、データ漏洩のリスクを最小限に抑え、信頼性の高いセキュアな環境を提供します。

モバイル統合の最適化

特にiPadやiPhoneといったApple製品との高い親和性は、現場でのモバイルデバイスの利用を強化します。この互換性により、外出先でもオフィスと同等の機能を持つシステムにアクセスでき、情報のリアルタイムな共有が可能になります。日本におけるiOSの高い普及率(69.27%)を活かし、ユーザーにとって親しみやすいインターフェースを提供することができます。

Source: StatCounter Global Stats – OS Market Share

それは、システム導入にためらっていたユーザーさんも日常生活で使い慣れているiPhoneのアプリと同等に業務システムも利用できる点です。
これは心理的敷居が低くなり、アプリ感覚で利用いただくことで、スムーズな業務システムの利用を実現させてきました。

まとめ

AccessとFileMakerの比較を通じて、業務システムを開発するプラットフォームを選択する場合、その業務システムの業務範囲や利用環境を想定するだけで、セキュリティや拡張性という判断基準が明確になります。そして、複数人で同時に利用する業務システム、かつセキュリティも大切ということも比較する項目に加えるとAccess × FileMakerの構図は必然的にFileMakerプラットフォームを選択いただくことが幸せを運んできてくれます。

やはり、Accessは同時利用者数やデータベース容量、セキュリティ面での制約があります。

一方、FileMakerはこれらの制約を克服し、大規模なデータハンドリング、高いカスタマイズ性、優れたセキュリティ機能を提供することで、より複雑で多様なビジネスニーズに応えることが可能です。

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